リンパ浮腫
リンパ浮腫とは
リンパ浮腫は、リンパ液の流れが正常に行われないことによって、体の一部にリンパ液がたまり、腫れが生じる状態です。通常、リンパ系は免疫機能に重要な役割を果たし、体内の不要な液体や老廃物を排出しますが、その機能が障害されると浮腫(むくみ)が発生します。最も多く見られるのは手足の浮腫ですが、顔や腹部に生じることもあります。
リンパ浮腫の原因
リンパ浮腫は、原発性の場合、先天的にリンパ管の機能が弱く引き起こされます。続発性の場合、がんの治療(特に手術や放射線治療)でリンパ節が摘出されたり、障害されたりした場合に多く見られます。
リンパ浮腫の症状
初期のリンパ浮腫は、脚や腕の軽度のむくみとして現れます。むくみは進行すると、皮膚が硬くなり、痛みを伴い、動きが制限されることがあります。また、重度のリンパ浮腫では、皮膚が厚くなる「象皮症」などの症状が現れることもあります。
リンパ浮腫の治療方法
リンパ浮腫の治療は、リンパ液の流れを改善することが主な目的です。圧迫療法やリンパドレナージ(マッサージ)によって、リンパ液の循環を促進することが効果的です。また、弾性ストッキングや圧迫バンドを使用することもあります。症状が進行した場合には、手術による治療が検討されることもあります。